NTT株が暴落している。この暴落をチャンスとみて買いを狙っている投資家も多いだろう。この記事では、わたしなりに株価の下値目途を探り、高配当投資の観点からもNTT株の現状を評価する。
NTT株が暴落している
NTT株(9432)が暴落している。
5/17終値:151.8
前回の記事で、「数日間で10%を超えるような下落」を暴落とする、とした。
では、5/17 時点で株価がどうなっているのかだが、
・77営業日:20.28%の下落
・35営業日:16.97%の下落
・15営業日:12.57%の下落
※高値・安値ベース
ゆえに、暴落としていいだろう。
底値の目途は
まずは、テクニカルで考えてみる。
月足レベルで通常の調整が起こっている、とすると、底値の目途は「146.6」になる。
下図は、株価とわたしのオリジナルのテクニカルだが、

※NTT (9432) の株価(~5/17/24)+ テクニカル(赤線)
赤の実線が下のピンク線にタッチすることは、きわめて稀(まれ)なのだが、現在、その稀なことが起こっていることを考えると、先に述べた「146.6」あたりが底値になってもおかしくはない。

テクニカル的には、いいところまで下げているよ。
高配当投資の観点からは
次に、わたしが重視する<高配当投資>の点から考えてみる。
わたしは現在、69銘柄を自分の監視銘柄にしており、継続的に分析している。
5/17日時点のNTTの買いたいランキングの順位は、KDDIよりも下で37位である。つまり、NTTよりも買いたい銘柄が36ある、ということになり、現値では、高配当投資の点からNTTが買い、ということはできない。
現時点では、(高配当投資の観点からは)NTTよりもほかの銘柄を買う、ということだ。
わたしの売買は?
わたしは、下値目途は「146.6」程度である、と考えている。
したがって、株価がそのあたりまで落ちてくると、ある程度買っていくという方針だ。
NTTの株価推移は、「落ちるナイフ」という状態だ。この状態のわたしの方針は、前回の記事で述べたように「ナイフが現在進行形で落ちていることはわかっているが、<あえて>資金配分に留意しながら、複数回に分けて買いを入れていく」ということだ。
これは、あくまでもわたしの方針であり、ナイフが床に刺さった後に買い始めるやり方もある。
応援したい銘柄か
最後に、NTTが応援したい銘柄なのか考えてみよう。
わたしは1利用者として、NTTが提供するサービスを利用しているが、思うところがある。
たとえば、まだ記憶に新しい個人情報の流出の問題だ。
派遣社員が個人情報を持ち出した、ということだが、そのような悪しき事象は専門家でなくても十分に考えられることだ。なぜ、別会社の人間が大量の個人情報を持ち出せる状態にあったのか?その状態を放置したことには、重大な責任がある。
また、個人情報が流出した顧客に対する補償がはっきりしない。
この件だけではなく、ポイントの改悪やレンタルサーバーの件など、利用者としては言いたいことが色々ある(レンタルサーバーの件では、大変な損害を被った)。一方で、かなり昔からの株主でもあるので、株主としては応援する立場ではある。

1利用者としては、サービスに対する満足度が高いとは言えないよ。BtoC では、利用者に寄り添う形で改善をすすめないと、競争に勝てないのではないかなぁ。
まとめ
NTT株が暴落している。
含み損を抱えて嫌な気分になっている投資家がいると思うが、ナンピン買いや新規の買いを狙っている投資家もいるだろう。投資において暴落をチャンスとみるのは当然のことで、余力のある投資家は、虎視眈々と買いを狙っていると思う。
底値の目途だが、わたしは「146.6」あたりだと考える。
底値を当てることは誰にもできない。ゆえに、わたしがそう考えている、ということであり、この値が正しい、ということではない。この値を参考にしてください、ということでもない。当然のことだが、この値より下がり 140 を割ることもあり得る。
高配当投資の観点からみると、仮に「146.6」になったとしても、さほど魅力的ではない。
わたしが本気で買うとしたら「142.7」からになる。
今回の記事は、あくまでもわたしの見方を備忘録的に書いたものであり、読者の投資判断に関する助言ではない。
投資家さんは、各々の見方に従い、自己責任において投資判断を下すようにしてください。